釣りをしていて困るのが「餌取り」と呼ばれる餌を取っていってしまうお魚たち。
ソウシハギはその代表格と感じるくらいガンガン餌を食べてきます。
サイズも大きく簡単に釣れるのですが、内臓に猛毒があって基本食べられないお魚なのです。
しかし、地元のおじいちゃんたちは結構食べている方がいるというハイレベルなお話もある「ソウシハギ 」。
今回は、釣り人の頭を悩ませる強烈キャラの「ソウシハギ」について紹介していきます。
【内臓は食べちゃダメ】ソウシハギとは?
ソウシハギ(草紙剥、学名:Aluterus scriptus)は、フグ目カワハギ科ウスバハギ属に属する海水魚の一種。有毒。種小名の scriptus はラテン語で「書かれた」を意味する。別名、センスルー。
世界中の熱帯海域に分布。流れ藻などの浮遊物につく習性がある。「18℃以下の海域では死滅する」とされており、日本では従来沖縄県近海などに生息していたが、近年は海水温度上昇により分布域を広げ、山口県沖の瀬戸内海・兵庫県淡路島近海・三重県鳥羽湾・石川県沖の日本海などで確認されている。2012年10月には本牧海づり施設(神奈川県横浜市中区)で初めて釣り上げられた。食用のウマヅラハギと似ているが、内臓に致死性の猛毒を含む(後述)ため、食べないよう注意喚起されている。一方、内臓以外には毒が含まれないため沖縄などでは流通量は少ないながら食用とされており、刺身・天ぷらなどにされて食べられている。
全長50-100cm。体は強く側扁した長楕円形。尾鰭は頭長よりも長い。腹鰭後端の突起はない。背鰭は2棘43-50軟条で、棘は目の中央上にある。色は青く波状紋。臀鰭は46-52軟条。
体色は、灰色の地に不規則な青色線が散在する。幼魚の体色は緑色で、海藻の間に倒立することで擬態している。同属のウスバハギが群れを形成することに対し、本種は単独でいることが多い。
餌は、藻類・刺胞動物・ホヤなど。肝臓・消化管内容物には餌のイワスナギンチャクなどに由来する海産毒素パリトキシンを含有することがあり、食べると呼吸困難・手足のしびれなどの症状を発症し死に至る場合もある。
2018年12月11日、三重県においてソウシハギがカワハギと誤認されて販売される事件が発生した。-引用:Wikipedia
熱帯の海に住んでいてかなり大きくなるお魚。
とにかく猛毒の毒が内臓にあるので、普通の人は食べちゃダメよ〜っていうお話ですね。
【内臓に猛毒がある】「ソウシハギ」を観察してみる
ド派手な模様がいかにも毒あるアピール。
歯が鋭いのでハリスを切られたり、貪欲なのでコマセを入れる網を壊されたりします。(笑)
堤防釣りではソウシハギ率が妙に高いので予備のコマセカゴを持っていくことをおすすめします。
カワハギ科なので頭にツノがついています。これは岩場に隠れたときのつっかえ棒の役割をするそうです。
この青い絵具を筆でおいたような模様が名前の由来みたいですね。wikiによると。
地域によって、この尾びれが長〜いやつもいれば短いやつもいるみたいです。
「ソウシハギ」が釣れた時の気持ち
堤防で釣りをしているとソウシハギがよく釣れます。
撒き餌を使う釣りだと目に見えるところまで寄ってくることは普通です。
針にかかった魚がソウシハギだと分かった瞬間に「あ〜残念。」と心の中で思ってしまいます。
掛かっても重いだけで釣りとして面白くないし、歯が鋭いので仕掛けを壊されてしまうこともよくあります。
なにより重たいので引き上げる時にハリスを切られてしまうことがあり、基本的に残念な生き物認定されているのです。(笑)
ソウシハギは猛毒を持つお魚として認知度が高いので、みんな釣りあげてもリリースするためサイズが大きくなっていき、50〜60センチの個体はザラにいます。
あまり貴重ではないお魚なので、ソウシハギを釣り上げた人が堤防から蹴ってソウシハギを海に落としているところをよく目撃します。(笑)
毒は内臓だけにあるので、体表は触っても大丈夫みたいです。
↓ソウシハギが釣れた時の仕掛け
(コマセは現地で購入)
内臓に猛毒のある「ソウシハギ」を食べる?命知らずなおじいちゃんたち
熱帯の海に生息しているソウシハギ。
知り合いのおじさんやおじいちゃんたちの中にはソウシハギを食べている人たちがいます。
ソウシハギの毒は内臓にあるので、身だけ食べれば問題ないというお話をしてますね〜。
「身はフグだよ!フグ!」と食べ慣れている様子。
私は内臓の毒が怖くて食べれないけれど、昔から食べている人にとってはそういう文化なんでしょうね〜。
フグ毒より強い!?ソウシハギの毒:「パリトキシン」
毒性
マウスに対する半数致死量 LD50(静脈内注射)は0.15 µg/kgで、フグ毒として有名なテトロドトキシン(LD50 8 µg/kg、静注)よりも強い。ハワイの先住民族では、矢毒として用いられていた。
中毒症状
発症までの時間は、3~36時間。主症状は横紋筋融解症による筋肉痛、CPK,GOT,GPT の上昇、尿の変色(茶褐色)、麻痺・痙攣など。重症の場合、呼吸困難、不整脈、ショックや腎障害。人間の冠状動脈に対して極度の収縮作用があり、それが人に対する致死原因になると考えられている。-引用:Wikipediaより
フグ毒より強い毒って、もう一般人が手を出せるレベルのリスクじゃない気がしますね。
ハワイの先住民族では矢毒として使われていたって、すごい話。
自然界の毒で最高レベルの毒らしいです。
加熱しても分解されないので、火を通しても毒は消えません。
私は食べる勇気が出ないですね〜。
おじいちゃんたちすごいな〜。
スーパーで売られていた!?「三重ソウシハギ事件」
2018年12月11日、三重県においてソウシハギがカワハギと誤認されて販売される事件が発生した。-引用:Wikipedia
2018年、ある三重県の魚介販売店が「ソウシハギ」とみられる3匹を販売し、うち2匹がすでに購入されていた事件。1匹は誰が買ったか分からなかったが、健康被害などの報告はなかったそう。
むき身で販売されていたようなので、ソウシハギの斑点が無いバージョンのよく似た「ウスバハギ」と間違えてしまったようですね。
「ソウシハギ」を食べようとしてツイッターで命拾いした人も
ツイッターのお陰で命拾いした人 pic.twitter.com/AujMV4v3Jp
— ツイッター歴史bot (@rekishi_bot__) October 8, 2022
知らなかったら「大きいカワハギ釣れた〜。肝和えにして食べよ。」ってなりますよね。
この方が無事で本当に良かったです。
内臓に猛毒!「ソウシハギ」:まとめ
熱帯の海域で釣りをしていると高確率で出会うお魚「ソウシハギ 」。
内臓に猛毒があるので遭遇してもリリースすべきお魚ですね。
釣れたてのビビットな色は目に鮮やかなので、南国のお魚という感じがしますが、写真だけ撮って海に返すのがよろしいかと思います。
食べられるか分からないお魚が釣れた時は、地元の人に聞いてみるのが一番手っ取り早いですね。
また釣りを始めたばかりの方は、図鑑などで予習しておくだけでも全然違うのでおすすめです。
↓同じカワハギ科でもカラフルで美味しい「ナメモンガラ」は超おすすめ
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