みなさんは「保護犬」というと、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
すごく怖そうな見た目で、ボロボロで、人に慣れない、噛む犬でしょうか。
わが家では実際に保護犬を迎えてみて、どうだったのか?
なぜ保護犬を飼うことに決めたのかや慣れるまでの期間などの実体験をご紹介したいと思います。
たいへん主観的な内容になりますので、「この家はこうなんだ~」くらいでお付き合いくださいませ。
保護犬が慣れるまでの期間は?
保護犬というと人に慣れないんじゃないかと思う方も多いかと思いますが大丈夫です。
大抵の場合、保護団体さんから犬を引き取ることが多いです。ボランティアの方々が時間をかけて人との生活に慣れさせてくれているので全く手が付けられないという状況にはなりません。
人に全く慣れていない犬は里親募集を延期して、人と暮らせると判断されたタイミングで里親の募集が始まるためです。
ちなみに、わが家の愛犬は触れるようになるのに数時間、お散歩などの日々の生活に慣れるのに数週間、3年ほどで完全にベタ慣れ、といった具合でした。
ただ、臆病なので他のワンちゃんとの遭遇で興奮してしまう癖は未だにトレーニングを頑張り中です。
この辺りもワンちゃんによりますね。
(保健所に収容されている元野犬・成犬をいきなり引き取るのは一般の家庭ではハードルが高いかもしれません。
ただ、最初から人懐っこくおとなしい子もいます。)
慣れないかもしれない保護犬の里親になりたかった理由
保護犬の里親になりたかった理由は、ズバリ、雑種犬には独特の魅力というものがあるから。(たぶん)
ああ、犬が欲しい!と思ったとき、特に犬種にこだわりはありませんでした。
田舎の実家で飼っていた犬は、いつもどこからかもらってきた雑種の子犬だったからです。
さらに、知り合いの獣医さんからは、

雑種は体がつよくて、性格が面白くて、いいわよ~
と聞かされていたこともあり。
ペットショップに何度も見に行きましたが、売られている子犬たちはとってもかわいくて、「私が飼わなくてもきっと優しい家族に迎えられるだろうな。」と思うと同時に、「雑種でもいいな」という気持ちになっていました。
私はポメラニアンでも「かわいい!」し、セントバーナードでも、「かわいい!」し、子犬でも老犬でも、「犬だあ!かわいい!」と思ってしまうので、犬種や子犬かどうかなど、あまり重要ではなかったのかもしれません。
しかし、まさか元野犬を飼うことになるとは。。。
わが家は、たまたま立ち寄った譲渡会から野犬ちゃんを引き取ることになります。
↓保護犬を引き取る方法はこちら
保護犬は慣れるのか?慣れないのか?
↑わが家の愛犬(宮古島出身・女の子・18kg)
わが家の愛犬は、宮古島で野犬として生活していた子でした。
一斉捕獲で捕まったところを関東の保護団体さんが受け入れ、トレーニングをして里親を探してくれていました。
野犬というと人に慣れないというイメージが強いですが、その「ワンコ」によります。
わが家の愛犬は、
・臆病なので、初対面のワンちゃんには吠える(しつけを頑張り中)
今では知らない人でも、おやつをもらうと少しすれば心を開きます。((笑))
男の人が苦手なのは、野犬として生活をしていたときに一斉捕獲で男の人たちに追いかけられて捕まったからでは?とのこと。(経緯がワイルド・・・)
普通の雑種犬より、慎重で臆病で怖がりなところがあるかな〜と思います。
当時、譲渡会場では、ほとんど保護猫ちゃんコーナーになっており、人が集まっていました。
「犬は~?」と探すと、一匹しかおらず、遠目でみても大きめの犬だということが分かりました。それが我が家の愛犬になるわけですが。
里親募集中の野犬ちゃんは知らない人に囲まれて困ったような顔。
女の子という前情報もあって、やさしい顔が印象的ででした。
近くで見ると、フレンドリーでちょっとワイルド、犬色!という感じの茶色の毛並みがきれいでした。
この犬を自宅で預かっているという保護団体さんの方がとても親しみやすく話しかけてくれ、おやつをあげさせてもらいました。
私は、実家の犬にやるように犬の口に指まで入れる感じでおやつをあげましたが、里親募集中の野犬ちゃんは人間の手に歯をあまり当てないようにおやつを受けとったので、「この子はやさしいかも!」と思いました。

おやつくれるひと、みんないいひと〜
里親団体さんから、「お散歩で強く引っ張ってしまうのは、大丈夫ですか?確認しますか?」と聞いていただいたので、その後、軽くお散歩をさせてもらいました。たしかに引っ張りがつよいなあとは思いましたが、実家で飼っていた犬もグイグイ引っ張っていたので、このくらいはイケるなと判断しました。
(その後ちゃんと、しつけの方法を調べ、現在は引っ張りなく歩けます)
↓成犬のしつけの方法はこちら
実際に保護犬が生活に慣れるまでの期間は?
↑初日の愛犬
わが家に来る前に2年間、保護団体のスタッフの方のお宅で生活をしていたため、「家族のように暮らしていた人たちと別れるのは辛いだろうな〜」と思っていました。
知らない家での生活に慣れるのに時間がかかるだろうと。
部屋の中にいる頑丈なケージに入ったワンコは、困ったような顔をしていたので、しばらくケージの中から家の中の状況や人間を観察している様子。
このとき、いきなり触ったりせずにケージに毛布をかけて半日ほど放っておきました。
犬の方が大丈夫だと判断する前に、人間の方からガツガツ行くと警戒されてしまうからです。
この辺りは何冊か犬の本を読んで予習をしておきました。
数時間後、ケージから出してみると撫でることができ、一緒にリラックスして過ごせるまでになりました。
↓おばあちゃんからおやつをもらう愛犬
わが家の保護犬、野生動物のようなワイルドさ
↑恐竜さんみたいな爪
ワンコは体は少しやせていましたが、(今はむっちり体型に)手足の肉球が大きくどっしりとしていて、体や被毛に一切無駄がなくシンプルなので感動しました。
ふと、「よく切れるように洗練された包丁や刀は、その造形も洗練され、美しくなる」という話を思い出しました。(実用性を極めたものは必然的にうつくしい的な話だったとおもう?)
何代も犬が自然選択的に掛け合わされたら、こんな風に強くムダのない見た目になるんだなあと感心し、野生生物(タヌキとか)をまじまじ見ているような気持になったことを覚えています。
↓とにかくワイルドに駆け回る愛犬
保護犬だけど慣れると:「お留守番」がうまい
犬のお留守番は心細さから呼び鳴きしたり分離不安になったり、部屋を荒らしていたずらしたりと、不安なことが多いですよね。
わが家はフルタイムで仕事をしているため、お留守番の時間が8時間以上になってしまうので、特に心配でした。
しばらく、数時間の外出でお留守番を慣らし運転をし、いざ、一日家を空けてみると、
あれ?
意外と淡々とお留守番している様子。
たまーに、いい匂いのお菓子の外箱がゴミ箱から引っ張り出されているくらい。
元野犬というバックグラウンドからか、人間ありきではなくいい意味で精神的に自立しているように感じました。

けっこうひまなんですけど、とりあえず寝ます〜
ペットカメラがあると、職場にいてもスマホからペットの様子を見ることができるので安心です。
保護犬である愛犬が家に馴れてからも、外泊したりするときはやっぱり心配ですからね。
保護犬が慣れると:意外にお散歩時間が短い
↑お友達のポメちゃん(イメージ)
愛犬は大きめの中型犬なので、お散歩の時間は長めにとらないといけないと気合いを入れていました。
しかしいざ、お散歩に行ってみると割とすぐ「もういいや。」状態になります。
体の大きさからしたら30分くらいは歩きそうですが、すぐに帰るモードになります。
特に、暑い寒いが激しい季節だと早く切り上げようとします。
知人宅のポメラニアンと一緒にお散歩しても、全然負けるくらいのやる気です。
ボール遊びも、ひとっ走りして気が済んだら、もういいや。になります。
元野犬だったために、体力をなるべく温存する癖がついているらしいです。

つかれちゃうからおうちかえります〜
保護犬が慣れると:運動してムキムキになる
愛犬を思い切り走らせてやりたくて、ロングリードでボール遊びをするようになりました。
ボール遊びのときは、すごい躍動感で走ります。(5分くらい)
毎日のように運動をさせていたら、筋肉がすぐについてイカつくなりました。
普通の雑種犬を飼っていたときにはなかったことなので、野犬特有の体質?なのかなと思います。
わが家の野犬ちゃんは、女の子なのですが見た目がムキムキなので男の子と間違われます。((笑))
保護犬が慣れると:一緒に寝てくれる
↑飼い主がスマホいじっているときの定位置
これは意外かもしれませんが、とにかく、うちの愛犬は甘えんぼななので起きているときはもちろん、寝ているときも、人間にくっついています。
私がゴロゴロしながらスマホを見ているとお腹に頭を乗せてくる、料理を作っていると足元でくっついて寝そべっている、ごはんを食べているときも、テーブルの下で足元にくっついている。
寝ているときは私の枕に頭をのせて隣で寝ている。わが家の猫よりベタベタしてくれます。
↓いつもどこかくっついているので、あったかくてしあわせです。
保護犬が慣れるまでの期間:まとめ
・最初は構いすぎない
・生活に慣れるまでには最低でも数週間かかる
・数年後にはベタ慣れになる保護犬もいる
わが家の愛犬となった保護犬が慣れるまでと慣れてからを主観で語らせてもらいました!
保護犬でも、こんな犬もいるんだと受け止めてもらえたら幸いです。
犬も人と同じで個体差がありますから、血統書つきでも人になれない子もいますし、保護犬でも、このように人と一緒にいることが好きな犬もいます。
私自身は、犬好きということもあり犬を飼っているというだけで、幸福度が30%は上がったと、感じています。(すごい癒しと精神の安定)
犬をお迎えした日は、誕生日プレゼントが10年分一気にきたような気分でしたし、その後はしばらく、「他に欲しいモノは特にないな~」と思いました。
我が家の場合は、元野犬でしたが、どんなわんちゃんも飼い始めれば家族になりますし、どんなバックグラウンドでも関係なくなります。
私は小型犬も大型犬もかわいいと思いますし、それぞれのご家庭のライフスタイルに合った子が見つかるといいですよね。
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